方言大学 ここは講師をお招きして方言を解説してもらう専門チャンネル。
ちょっと堅い、けれど、ためになる講座を中心にお送りします。
公開講座「方言みーつけたー生活の中の方言を探るー」


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第一回:「カッターシャツ」と「ワイシャツ」

●「カッターシャツ」と「ワイシャツ」は、もともと同じものを指していましたが、
地域や人によっては、背広の下に着るのが「ワイシャツ」で、
主にアウターとして着るのが「カッターシャツ」などといった使い分けがされています。
「ワイシャツ」は「ホワイトシャツ」の転訛語(てんかご)ですが、
「カッターシャツ」はある運動具メーカーが「勝った」をもじって作った
和製英語であるという、信じられないような語源説があります。

●方言分布を見る場合、「東西分布」は見逃せない観点のひとつです。
「いる」と「おる」や 「しょっぱい」と「からい」に代表される方言の
「東西分布」は、面白いことに「ワイシャツ」と「カッターシャツ」にも見られます。
当然、西が「カッターシャツ」で、東は「ワイシャツ」です。

●東西の境目は、一般的には糸魚川(新潟県)と浜名湖 (静岡県)を結ぶ線と
言われていますが、語によってかなりのブレが見られます。
最近は「ワイシャツ」がかなり優勢で、「カッターシャツ」を
圧迫しているとの情報があります。
ぜひ、みなさんの力で、明らかにしてください。







先生のみつけた


調査結果を見る
  ●一般に、方言の東西分布の境界線は「糸魚川(新潟県)一浜名湖(静岡県)ライン」と言われていますが、この「ワイシャツかカッターシャツか」の調査結果にも、そのことがはっきりと現れており、非常に興味深い調査だと思います。

●すなわち、新潟・長野・静岡から東ではワイシャツが優勢であり、富山・岐阜・愛知から西ではカッターシャツが優勢な様子がかなりはっきりと見てとれます。逆に四国や九州地方の状況はもう少し詳しく知りたいと思います。この地方の方々、ぜひ情報をお寄せください(宛先はこちら)。
カッターシャツと言わず、「カッター」だけですますところも多いようですが、東の人たちに対しては、誤解の多い会話になることでしょうね。
 




先生紹介
黒崎良昭 - くろさきよしあき
 園田学園女子大学 国際文化学部、助教授。「日本語学」「方言学」を専攻し、
日本語のコミュニケーションの諸相などを研究。
『全国お国ことば辞典』(三省堂)など方言に関係した書籍に多数、関わる。

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