方言大学 ここは講師をお招きして方言を解説してもらう専門チャンネル。
ちょっと堅い、けれど、ためになる講座を中心にお送りします。
公開講座「方言みーつけたー生活の中の方言を探るー」


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第六回:「いる」 と 「おる」

●「方言の東西対立分布」の典型は、国立国語研究所が1957〜1964年に調査した「居る」の言語地図に見られると言われます。その調査から、はや40年以上の歳月が流れました。現在では、共通語形の「いる」はどこまで「おる」「ある」あるいは「いた」の勢力範囲を浸食しているのでしょうか。それとも、たかだか40年くらいでは、方言はビクともしないのでしょうか。

●最終回の東西差の調査は、振り出しに戻って、「居る(いる)」にスポットを当てましょう。きれいな東西分布が見られるのか、はたまた崩れているのか、結果が非常に楽しみです。

問:あそこに人が「イル」と言いますか。「オル」と言いますか。それとも、あそこに、人が「アル」と言いますか。

●ちなみに、テルはテイルが、トル・トン・トーはテオルが、チャール・チャルはテアルが変化したものと考えられます。







先生のみつけた


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  ●糸魚川−浜名湖ラインから東の地方でイル:オルが85%:15%、西の地方で9%:91%という極端な東西分布が見られました。国立国語研究所の調査(1957〜1964)から約40年たった現在でも、当時の状況とほとんど変わっていないという結果には、正直驚きを禁じえません。昨今、共通語化が急速に進んでいると言われますが、この結果を見て「方言もがんばっているなあ」と拍手を送りたくなるのは、私だけではないと思います。

●方言の東西分布という観点から全6回の調査を行いましたが、積極的にご協力頂いた皆様に心から感謝申し上げます。スペースの都合で、皆様からの声を十分に生かせなかったことをお詫びいたします。

●東西分布の他に、柳田国男の方言周圏論に基づく周圏分布という有名な方言分布の実態もあります。また機会があれば、皆様と一緒に調査したいものです。
 




先生紹介
黒崎良昭 - くろさきよしあき
 園田学園女子大学 国際文化学部、助教授。「日本語学」「方言学」を専攻し、
日本語のコミュニケーションの諸相などを研究。
『全国お国ことば辞典』(三省堂)など方言に関係した書籍に多数、関わる。

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