方言大学 ここは講師をお招きして方言を解説してもらう専門チャンネル。
ちょっと堅い、けれど、ためになる講座を中心にお送りします。
公開講座「方言みーつけたー生活の中の方言を探るー」


調査内容

毎回のテーマを「東西ガチンコ対決!!」で調査しました。



第一回 「カッターシャツ」と「ワイシャツ」 ●「カッターシャツ」と「ワイシャツ」は、もともと同じものを指していましたが、地域や人によっては、背広の下に着るのが「ワイシャツ」で、 第四回 「やる」と「あげる」

第二回 「ミンチカツ」と「メンチカツ」 第五回 「牛肉」と「豚肉」〜肉じゃがの肉は?

第三回 「ひく」と「しく」 〜ふとんは「ひく」か「しく」か? 第六回 「いる」 と 「おる」
 




講座内容

講師として黒崎良昭先生をお招きしました。



 
人々の間で漠然と意識されていた方言の東西分布を、調査を元に実証したのは、明治期の国語調査委員会の大きな功績の一つでした。報告(明治41年)には、「仮ニ全国ノ言語区域ヲ東西ニ分カタントスル時ハ大略越中飛騨美濃三河ノ東境ニ沿ヒテ其境界線ヲ引キ此線以東ヲ東部方言トシ、以西ヲ西部方言トスルコトヲ得ルガ如シ」とあります。この境界はその通過地点から「糸魚川・浜名湖線」とも呼ばれています。

その報告から100年近くが経過しましたが、その間、共通語化が急速に進み、ことばの地域差は極端に小さくなったように理解されています。しかし、本当にそうでしょうか。

その後の調査によっても、東西分布の代表例に挙げられる「ダ」と「ヤ・ジャ」、「イル」と「オル」などの分布に大きな変化がないことが報告されています。さらに面白いことに、「マック」と「マクド」、「画鋲」と「押しピン」などのような多くの新語にも東西の対立分布があることが明らかになっています。このように、方言の東西分布は現状においても顕著な特徴を見せており、方言の東西分布を生み出す要因はかなり強いものであると言えるでしょう。

とは言え、ことばは生き物であり、その変化は想像以上に早いのも事実です。そこで、方言に興味をお持ちの全国の方々にリアルタイムにご協力を得て、方言の東西分布の現状を明らかにしようとしたのが、今回の企画「方言大学」です。

上記の「調査内容」の項目についてネット上で調査をし、各回ごとにその調査結果の分析を載せました。

予想に反して東西の対立分布の希薄な項目もありましたが(第三回・第四回)、その他には比較的はっきりとした東西分布の特徴が見られました。紙幅の都合で分析はごく短いものになりましたが、都道府県別の統計もありますので、さらに詳しい分析を皆様方に期待したいところです。






先生紹介
黒崎良昭 - くろさきよしあき
 園田学園女子大学 国際文化学部、助教授。「日本語学」「方言学」を専攻し、
日本語のコミュニケーションの諸相などを研究。
『全国お国ことば辞典』(三省堂)など方言に関係した書籍に多数、関わる。

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